ナルコレプシー?



何だか無性に眠たくて仕方がない・・・
寝る前に幻覚を見たり、金縛りにあったりする・・・

そんな悩みを抱えるあなた、
もしかして、ナルコレプシーかも?

ここでは、ナルコレプシーの原因・症状をはじめ
検査方法や治療法、薬、その他の睡眠障害について
詳しく解説しています。



ナルコレプシーとは?

ナルコレプシーとは睡眠発作で「過眠症」の一種です。

※過眠症とは?
「授業中」「仕事中」関係なく
強い眠気に襲われて眠り込んでしまう睡眠障害です。


⇒ナルコレプシーとは?

ナルコレプシーの原因

◆遺伝
「ヒト白血球抗原(HLA)が関与しているのではないか」と言われていますが、
この抗原を持っている方全員がナルコレプシーを発症する訳ではありません。

また、遺伝が原因と言われていながらも、
一卵双生児でも片方のお子さんは遺伝しないことがあります。

◆ストレス環境因子

睡眠不足、大量の出血、頭部の外傷、手術など

◆オレキシンA(ヒポクレチン)の不足

オレキシンAは、筋肉の働きをコントロールする
神経や覚醒系の能の神経と深い関連があるとされています。
※患者さんの90%の方がオレキシンの濃度が低いことから、関与が指摘されています。

どれも特定できる原因ではありませんが、
遺伝的素因を持っている方にストレスがかかるとナルコレプシーを発症しやすいと言われています。


⇒ナルコレプシーの原因

ナルコレプシーの症状

ナルコレプシーには以下の症状があります。

◆昼間の激しい睡魔
自分の意思に関係なく、どんなに緊張を強いられている状況でも
耐えがたい眠気に襲われて眠り込んでしまいます。

30分ほど眠った後でスッキリと目覚めますが、再び睡魔に襲われます。
こういった状況が数年間続くこともあります。

◆睡眠麻痺(金縛り)
覚醒と睡眠の移行期に、全身の脱力状態が起きる症状です。
いわゆる金縛り状態のことなのですが、
もう一つの特徴である「幻覚」と一緒に症状が出ることが多いようです。

◆入眠時幻覚
眠りについて直後に恐ろしい夢を見たり、
リアル感のある恐怖体験のようなものを体感します。

・妖怪やヘビが襲ってくる
・幽霊または悪魔のようなものが出てきて身体を圧迫されるなど

◆情動脱力発作
頬、アゴ、腰、膝などの周辺の筋肉が突然ゆるむ症状です。
突然頭を支えられなくなったり、膝がカクッとなって力が抜けたり、発作的に倒れ込んだりするなどの症状が一瞬・もしくは数分続きます。

◆精神面の弛緩
ナルコレプシーを発症して、怠け者とレッテルを貼られるうちに、
長所とも短所ともとれる性格に変化します。「ナルコレプトイド性格」と言います。

〇ナルコレプトイド性格の特徴
・親しみやすい
・人がいい
・自己主張が少ない
・諦めやすい
・張りがない

◆自動症
眠っていた訳でもないのに、数分から数十分間意識がない状態を指します。

◆夜間熟睡困難
ナルコレプシー患者さんは、寝付きはいいのですが
頻繁に目が覚めるなど熟睡することができません。
また、夢を見たり寝言を繰り返し、浅い眠りが持続します。


ナルコレプシーは上記のような厄介な症状に加えて、
糖尿病・多汗症・頭痛・肥満を合併症として引き起し、
高齢者や肥満の方であれば睡眠時無呼吸症候群まで合併症として発症することがあります。


⇒ナルコレプシーの症状

ナルコレプシーの検査・診断

◆検査法
・血液検査
・覚醒維持検査
・睡眠記録表の実施
・睡眠潜時試験
・日中のポリグラフ検査
・終夜睡眠ポリグラフ検査


睡眠潜時試験(すいみんせんじしけん)においては脳波を調べます。
睡眠パターンが現れるまでの時間が短ければ短いほど、眠気が強いとされます。

専門医は少ないのが現状ですが、
上記の検査法を行うことによって、ナルコレプシーの診断が行われます。

頻繁にしかも突然居眠りを始める症状がある為に「やる気がない」と判断され、
能力に対する正しい評価が成されなくなるのがナルコレプシーという病気です。

車の運転中など時を選ばずに症状が出ますから、ナルコレプシーを放置するのは危険でもあります。

早期に治療を始めることが大切です。


⇒ナルコレプシーの検査・診断

ナルコレプシーの治療法

◆夜間睡眠障害がある場合
夜間睡眠障害というのは、頻繁に目が覚めて熟睡できない症状です。
この場合には、クロルプロマジンや睡眠導入剤を投与して経過観察を行います。

◆睡眠麻痺や入眠時幻覚がある場合
いわゆる金縛りや幻覚を見る症状が出ている際には、クロミプラミンの投与があります。

睡眠麻痺と入眠時幻覚は同時に起こることが多く、
また「臭い」「運動感覚」「触感」など現実と思えるほどのリアル感がある為に、
一人で眠れなくなる人もいます。
※健常人の場合でも、睡眠麻痺と入眠時幻覚を経験する方は少なくありません。

◆日中の眠気を改善する場合
精神賦活剤(せいしんふかつざい:メチルフェニデートまたはペモリン)を投与します。
血中濃度に影響を及ぼして夜間の睡眠が妨げられる原因になりますので、
夕方以降には服用しないことになっています。

◆睡眠記録表の活用
「睡眠記録表」に覚醒と睡眠状況を記入することによって、
医師から生活習慣に関する指導を受けます。


薬物治療と生活習慣の改善の二つがナルコレプシーの治療には必要です。
治療を続ければ、良質な睡眠をとることが出来るようになりますから、焦らず症状を改善していきましょう。


⇒ナルコレプシーの治療法

ナルコレプシーの薬

症状に合わせて、良質な睡眠がとれるように薬が処方されます。

・入眠時幻覚が出ている
抗うつ薬のアナフラニール(クロミプラミン塩酸塩)が処方されます。

・睡眠発作または日中の激しい眠気
ベタナミン(ペモリン)やリタリン(メチルフェニデート)が処方されることがあります。
※これらは登録された専門医のみの取扱いとなります。

最もよく使用されるのは、モディオダールという薬で世界中で活用されています。

・入眠時幻覚・睡眠麻痺が起きている時は?
アナフラニール、セロトニン‐ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)など


薬の服用はあくまで生活にメリハリをつけることが目的ですから、「依存」は避けなくてはいけません。

ナルコレプシーという病気は、遺伝や蛋白質の不足などが指摘されていますが、
ハッキリとした原因はまだ特定されていません。

ですから根治する治療法はまだ確定されていませんが、
上記のような薬をうまく活用することで、症状を軽減させることができます。


⇒ナルコレプシーの薬

精神生理性不眠症

精神生理性不眠症は不眠の中でも最も多く見られる症状です。

・うるさくて眠れない
・心配事がある

こういった一過性の不眠の原因がきっかけとなり、
「不眠の原因」が無くなっても不眠が改善されなくなります。

・完全主義
・神経質な性格

睡眠に対して強いこだわりがある方に精神生理性不眠症の症状が現れる傾向が強く、
「眠らなければいけない」という精神的緊張が更に追い打ちをかけます。
「不眠恐怖」が抜けなくなるのですね。

不眠は深刻で重大な現象だという過剰な不安から離れられなくなり、
かえって不眠の症状が続くようになってしまうのがこの病気の特徴です。


⇒精神生理性不眠症

睡眠時無呼吸症候群

・いびき
※睡眠時無呼吸症候群の患者さんの中で最も多く見られる症状です。

・集中力の低下
・車の運転中の居眠り
・起床時に眠った感じがしない
・日中のひどい眠気

・倦怠感
・インポテンツ
・夜間の頻尿


これらの症状が現れるようになったら、病院での検査が必要です。
検査入院する際には、保険適用でおよそ15,000円程度費用がかかります。


⇒睡眠時無呼吸症候群

過眠症

過眠症とは、ナルコレプシーといった疾患に代表される過剰な眠気が出る病気です。

日中の活動時間帯にひどい眠気が出る原因の病気は、ナルコレプシー以外にもいくつか挙げられます。


⇒過眠症

むずむず脚症候群

むずむず脚症候群を発症すると、足や腕に不快感が現れるようになります。

・痛い
・痒い
・ピクピクする
・虫が這っているみたい
・火照りがある



⇒むずむず脚症候群



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